ウォーターフォール型開発を主流にやっていたフリーランスエンジニアの注意点

今回は、ウォーターフォール型開発を主流にやっていたフリーランスエンジニアの注意点についてお話ししようと思います。
フリーランスエンジニアの中には、正社員時代に大企業やシビアなシステム開発(銀行系など)に関わっていた人がいると思います。
今まで一緒に仕事をしてきたフリーランスエンジニアの中には、前職が銀行系のシステムを開発をしていたり、大企業のシステム部門で長い間、開発に関わっていた人がいました。
そのような人たちは、ウォーターフォール型で開発を行なっていた経験が多く、アジャイル型で開発を行っている現場に参画した際に戸惑うことが多いです。
また、エンジニアとしての基本的な考え方がしっかりしている人が多く、そのギャップによって現場メンバーとマッチしないこともありました。
このような今までの経験を元に、どのような問題が起きたのかを以下にあげさせていただきます。
1. 責任をとることを異常に嫌がる
2. 仕様変更や追加要望に弱い
3. バグではなく仕様
それではこれらについて説明していきます。
1. 責任をとることを異常に嫌がる
何かの開発を頼み、出来上がったものが想定と違っていた場合に、「〇〇さんに確認した通りに作りました」や「〇〇さんが問題ないと言っていました」など、自分は言われた通りに開発したということを言う人が多かったです。
粗雑な頼み方やコミュニケーションミスでうまく伝わっていなかったなどあったと思いますが、誰が悪いなど責任を追及するつもりもない時でも、なぜか自分は悪くないという旨の発言をすることが多かったです。
勿論、人によると思いますが、割合としてウォーターフォール型開発にずっと携わっていたフリーランスエンジニアの方が、このような振る舞いをすることが多かったです。
想像ですが、大規模なシステム開発の下請けや銀行系のシステムは、バグに対して多額の瑕疵が発生し、補填になることがあるためエビデンスが非常に重要なのではないかと思っております。
これはシステム開発において当たり前のことなのですが、自社システム開発の場合は、フリーランスエンジニアに対しての瑕疵が発生することは非常に稀だと思っており、そのギャップによってこのようなことが起きたのかと思っております。
2. 仕様変更や追加要望に弱い
開発してもらった機能に対して、仕様変更や追加要望を行なった際に、対応するまでの工数が異常に多かったり、そもそも対応できないと言われることもありました。
大規模なウォーターフォール型開発の場合、システムをリリースするまでに長いスパンかかることが多く、一度開発したシステムに対して仕様変更や追加要望対応の経験が少ないのではないかと想像しております。
作業工程が細かくきっちり区切られており、関わる人数も多いと携わる部分も一部になるため、機能全体や他のシステムとの連動を考慮した開発が難しいのではないかと思いました。
勿論、これも人によるため、一概には言えませんが、経験上そのような指向の人が多かった印象です。
3. バグではなく仕様
これも最初にあげさせていただいた「責任をとることを異常に嫌がる」に近いのですが、何か想定と違う動作した際に、バグではなく仕様であると言われることが多かったです。
バグというと自分の責任になるため、このような振る舞いになるのかと想像しておりました。
基本的に自社サービスの場合は、バグか仕様どちらでもよく、早く開発しリリースすることが求められていると思っています。
そのようなマインドで働いているチームの場合、この部分でチームメンバーと衝突してしまうことがありました。
ここまでネガティブなことを書かせていただきましたが、決してウォーターフォール型開発を否定したり、それまでの経験を否定する意図はなく、今まで経験していたやり方ではなく、アジャイル型の開発に関わった際に、そのギャップで、今回あげたようなことが発生しやすいということをお伝えさせていただきました。
最近は、銀行でもアジャイル型の開発を採用しているとのことで徐々に変わってきているのだと思います。
「みずほ銀行がアジャイル開発に挑戦、技術者30人は「俊敏」になれたのか」
実際にSubroqが体験した話しで、このような苦い経験のおかげでフリーランスエンジニア採用時に今までどのようなスタイルで開発を行ってきたかを注意して確認するようになりました。
いかがでしたでしょうか。最近はアジャイル開発以外にも様々な開発手法があります。フリーランスエンジニアのバックボーンは、超大規模な開発に関わっていた人から小さいプロジェクトをいくつもやっていた人など様々で、それらを踏まえ、自社の開発手法とその人の今までの経験を見比べて採用することが非常に重要だと考えています。
もし、どのように優秀なフリーランスエンジニアを採用するか知りたい方、過去に採用で失敗した方、フリーランスエンジニアの採用/活用にお困りの方は、是非ご一報ください。